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昨日は、戸隠山取材山行。
尾根筋を歩いていたときこと、「エーデルワイス」のメロディーが町役場の方から風に乗って聞こえてきた。
正午を知らせる合図だ。ぼくはこれを聞いて、村民とはちがう受け止め方で感激してしまった。
じつは現在発売中の『ヤマケイJOY』に、
戸隠山に関してのエッセイを書いた。その内容と、偶然にも重なったからだ。
じつは、そのエッセイのなかで、戸隠のあの尾根筋を歩くとぼくはなんだか『サウンドオブミュージック』のトラップ一家の一員になったような気になってくる、といったようなことを書いたのだ。「エーデルワイス」は、この映画の要所要所にて流れていた音楽だ。
ここを歩く人はだれでも、きっと昼頃になればこのメロディーを聴くことだろう。ひょっとするとそのなかに、ひとりくらいぼくのエッセイを読んでくれた人がいるかもしれない。
そう思うと、だれかとなにかを共有できるようで、そこはかとなくうれしく、自然に顔がにこにこしてしまった。