峠道

y_horigane2005-04-18

早朝のこと。
高島城のサクラを撮ろうと塩尻峠を越えてオートバイを走らせる。
峠を越えて町まで降りたところで信号待ちだ。ふと、右前方をこちらに向けて走ってきた自転車のおじさんが峠道の様子を尋ねてきた。道路を隔てているから大きな声で話しかけてくる。元気な声だ。「峠を通ってきたね?」
道路を走っていて、見知らぬ人に親しげに声をかけられるなんて、いまどきめずらしいよね。でも、うれしくなってすぐにこちらからも大きな声で返事をする。
「峠はいい道ですよ」
こう答えると、おじさんげんきに手を振って峠道に向かってペダルをこいでいった。
本来の自然な人と人とのかかわりようがあのおじさんによって、ふと引き出されたような気がした。
早朝だったからだろうか。